こんな世界があるなんて…。アジアの物乞いや障害者についてのノンフィクション作品「物乞う仏陀」を読んだ感想
こんばんは、もんです。
今回はたまたま見つけた衝撃作、「物乞う仏陀」の感想を書きます。
【内容】
8つのアジアの国(カンボジア、ラオス、タイ、ベトナム、ミャンマー、スリランカ、ネパール、インド)の物乞いや障害者について調べたノンフィクション作品。
2002年に著者が現地で話したこと、見聞きしたことをまとめている。
彼らの生活、どういう経緯でそうなったのか、何を考えているのかがわかる。
【感想】
豊かな国、教育が行き届いた国、それだけで日本はなんてすばらしいんだ、と改めて感じた。
無知ゆえに、「障害者が生まれるのは前世の業」として他の村人から見捨てられ、餓死しそうになる人たちがいる。
見た目に大きな影響を与え、人々の恐怖をあおるハンセン病。
感染力は高くないが、村人はそのことを知らない。
だからハンセン病患者を村から追い出し、彼らは何のために生きているのかわからないような生活となる。
障害者が物乞いをしたほうがお金がもらえるから、という理由で、突然道端で襲われて、マフィアに手足を奪われ、障害者にされる。
でも、そのマフィアももともとはストリートチルドレンで、マフィアに攫われて一員となっただけ…。
選んでそんな仕事をしているわけではない。
こんな理不尽なことや悲しいことが当たり前のようにある世界がある。
でもそんな中でも人はしっかりと生きている。
生きるって何だろう、人を助けるってどういうことだろう、と考えさせられる本だった。
こんな不幸な話がある一方で、まじないによって、歩けない女性が歩けるようになって、幸せな結婚をした、という話もあった。
どんな環境であっても、仲間がいれば頑張れる!、そうも思わせてくれる本だった。