すべての業種はサービス業になるのでは?「夢を売る男」を読んで
こんにちは、もんです。
今回は「永遠の0」を書いた著者が書く、出版業界を舞台として小説を紹介しますね。
でも、出版業というよりサービス業だと思いましたよ。
どんな本?
本を出版したいと思う一般の人に、本を出させてあげる主人公。
詐欺ではありませんが一歩手前のような、ぼったくりビジネスですね。
現代の出版業界への風刺も入っており、読了感は良く仕上げてあります。
こんな人にオススメ
・本を出したいと思っている人
・出版業界に興味がある人
・風刺小説を読みたい人
この本を読んで思ったこと
本書のビジネスはお客さんからお金をもらい、そのお金で本を出すというものです。
はっきりと言ってビジネスはぼったくりですが、個人的にはまぁわかる、と思いました。
「本を出版する」という観点からは出版業界の話のようですが、
本書のビジネスはホストやキャバクラのようなサービス業に近いです。
最近の業種は、この本のようにサービス業の一面も持ち合わせているのでしょう。
主人公も最低限のモラルはわきまえていますので、読んでいて嫌な気持ちにはなりませんでした。
例えば、お客さんにはしっかり満足してもらえるようにし、老人の老後資金には絶対に手を出さない、というように。
だからリピーターとなるお客さんもいるんですよね。
加えて「リアル鬼ごっこ」や「百田尚樹さん(著者)」の皮肉かな?というような発言がいいスパイスになっています。
この出版ビジネスも、実際にあった話をモデルにしている見たいですしね。
最近の小説はふわふわしたスポンジケーキのような優しいものが多いので、
こんな刺激的な小説もたまにはオススメです。
おまけ:こちらもオススメ
「夢を売る男」とはまたテイストが違いますが、毒々しいテーマの本です。
現実的なダークファンタジーという感じで面白かったですね。