性暴力被害にあった自分が、自分を許せると思った本との出会い
こんにちは、もんです。
"#Me too運動"以来、性暴力被害者が発言するようになりましたね。
とはいえ、日本ではまだあまりなじみがなく、日本ではそんなことは珍しいと思っていました。
自分が被害にあうまでは…。
今までそんな目にあうなんて考えたこともないし、全くの無知で、どうしたらいいかわかりません。
とりあえず、今までの経験上「本を読めば道が見えるはず」とひたすら本を読む日々。
さて、トラウマとかの本を調べていると、性暴力被害者に焦点を当てた本も何冊か出ていることを知りました。
そこで図書館で借りて読んだこの2冊。
1冊目:「性暴力被害の実際」
2冊目:「私たちは、性犯罪被害者です」
では、簡単に紹介と感想を書いていきます。
まず1冊目の本、「性暴力被害の実際」。
【概要】
これは不同意性交を経験した人たちの声を重視した研究になっています。
2018年に、成人女性(性自認が)の体験談を集め、起きた経緯、被害者心理、必要な支援を考えています。
※本書には研究のために対象を絞っているだけであり、今後の研究で他の対象を取り上げていく旨が記されています。
【感想】
「自分に非があったのでは?」と悩んだり、「これはレイプなのか?」と悩んだり(気持ちはレイプだが、そう言っていいのかわからなかった)していた。
特に私の場合は、会社の尊敬している上司が相手だったから。
そして相手には「私が合意していない」という認識はなかった。(何度も「嫌だ」と言ったのにね。)
この本で知ったが、性暴力は見知った人にされるタイプが大半だった。
「よくあることなんだ」と悲しく思った。
でも、私と同じように苦しんでいる人たちがいることも知ることができた。
そして、不同意性交の経験があると、それをどのように認識していても、体に不調が出る、と書かれていた。
私自身、「忘れよう」と何度もしたけどできなかった。
会社に行っても吐くし、怖くて怖くてたまらなかった。
でも、この本によって、それは多くの人が経験するものであり、自分が弱いだけ、努力不足ではないと感じられた。
そして自分の感情を素直に受け止めることができるようになった。
自分の感情を素直に認められると、少しだけ楽になった。
法律で裁かれるものだけが性暴力ではない。
そして「性行為の同意をしっかりと確認することがダサい」「嫌よいやよも好きのうち」というような日本では、性暴力は起きやすいと思う。
しかも、男性側にはその自覚がない。
男性も女性も、性暴力がどういうものなのかを知って、もっと気楽に話せる世の中になればいいと思う。
こんな辛い思いをする人が、これ以上増えないことを祈るばかり。
そして、もし苦しんでいる人がいれば、一人ではないことを知ってほしい。
2冊目:「私たちは、性犯罪被害者です」
【概要】
アメリカに住む、性犯罪被害者が、立ち直って生きていくまでの体験談を書いたもの。
10人の被害者が、自分の経験を語っている。
この中には男性の被害者もいるし、ゲイの人もいる。
多種多様な人たちが、顔写真付きで自身の経験を話してくれている。
【感想】
性虐待だったり、わかりやすいレイプ(見知らぬ人に攫われて)だったり、友人からの被害だったり、本当に多様な経験があった。
そして、回復の過程も様々だった。
途中で薬物中毒になる人もいた。
でも、確実にみんな自分の人生を楽しく生きていた。
ただ、一人当たり20~30ページくらいで被害から立ち直りまでを語っているため、
この人たちは強くて、あっという間に回復したように感じてしまうこともあった。
また、アメリカと日本で支援の差を知って悲しくなることもあった。
でも十人十色、自分らしく回復していけばいいんだよね。
本当に多様な人たちだったから、そう思えた。
まだ自分がどうしたら楽になるかわからないけど、ひきこもるのは嫌!!
匿名でもなんでも、少しずつ人と関わっていこうと思ってここに感想を書いた。