心に傷を負った中学生の再出発物語「かがみの孤城」を読んだ感想
こんにちは、もんです。
2018年に本屋大賞を受賞し、有名となった作品「かがみの孤城」を読んでみました。
私の感想は「面白いけれど、一部モヤモヤが残る」というところ。
オススメできる人もいます!面白いですからね!!
私がモヤモヤした理由を含めて紹介していきますね。
こんな人にオススメ
・普段小説をあまり読まない人
・人間関係で苦しむ中学生前後の人
・不登校になったり、休職したり、「当たり前」と思うことができなくて苦しんでいる人
※逆にオススメしないのは
・最近の小説はあまり面白いものがないと思っている人
・今がすごく辛いけど、休むこともできず必死に耐えている人
かな、と個人的に思いました。
どんな本?
不登校の中学1年生の女の子が主役。
ある日鏡が光り、鏡の中の世界に自由に出入りできるようになりました。
鏡の中には居住スペースとしてのお城と、様々な家庭の事情で不登校となった他の中学生がいます。
鏡の中のお城は1年限定の空間。取りまとめはオオカミの面をかぶった少女。
1年の間に鍵を見つけられた人はなんでも1つだけ願いを叶えることができます。
そんな環境で進む9時~17時の共同生活。
同じ不登校同士だから分かり合えることもある、支え合うこともできます。
この空間で傷を癒し、現実に戻っていくまでの少年少女たちの物語です。
この本を読んで思ったこと(※途中からネタバレあり)
まず、読みやすいです!
そして主人公の心情が細かく描かれているので、感情移入もしやすいですよ。
自分の中学生くらいを思い出して、懐かさを覚えました。
面白かったので、アキちゃんの視点や、オオカミ少女の視点からの物語も読んでみたいですね。
ここからネタバレ注意!!!
鏡の中のみんなは、現実世界の中学校で会うことができません。
時間軸がずれているからですね。
まずモヤモヤしたのは、この時間軸のズレです。
数十年もズレていたら、さすがに雑談で気づきそうだな、と…。
この時代にカセットテープで音楽聞いている仲良しの友達がいたら、色々聞くと思います。
どこで手に入れたの?とか、何聞いているの?とか。
友人の好きなアーティストなら、現実世界でネット検索もするでしょう。
(※鏡の中の世界には電波がありませんので)
そうしたら「古い」と気づきそうですよね…。
第2に、現実世界で会えないことからパラレルワールド説を考えつき、納得するほど柔軟な思考なのに、
どうしてタイムトラベル説は考えなかったのかな?と疑問に思いました。
最後は細かいことですが…
物語の最後では、こころの望みが叶うんですよね。
転校生と自分は昔から仲良しで、転校生は他のクラスメイトよりも自分を選んでくれる、という望み。
でも、いきなり見知らぬ男子から声をかけられたら恐怖じゃないかな?と思ってしまった。
私の見方が穿っているのかな…。
主にこの3点が引っ掛かって…
他の人の意見を聞いてみたいと思いました。
読書会とか参加してみたいな。
私と違う視点でこの話を楽しんだ人の意見を聞いてみたい。
そう思った本でした。
本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
もしよかったら、あなたの感想を教えてください!
おまけ:こちらもオススメ
私が中学生くらいの時に好きだった、
「辛い現実をも受け入れて、前向きに生きる」系の作品はこちら。
こちらは親子間の話ですね。
もともと児童書ですが、母親視点も増えて一般書でも出版されました。
興味を持っていただけたら、ぜひ手に取ってみてください。